世界の危機と人間の愚かさ・・・

3月に入り、冬の寒さも一段落し陽ざしも日に日に強くなってきました。今冬の木曽は雪が多く、久しぶりに往生しました。日本での新型コロナウィルスの発症から2年・・・仕事はしていますが、さすがにどこにも行けず身動きがとれないので、いい加減精神的にも正直まいるな・・・、というのが実際であります。そのさ中、ロシアによるウクライナへの侵攻・・・連日TV等で報道されるのを見るにつけやりきれない思いでいます。

欧州最大 サボリジャ原発で火災発生

火災の原因は、ロシア軍の砲撃によるもののようですが、ウクライナはチェルノブイリ原発事故の被ばく国だけに、ウクライナ国民の不安、そして隣国であり兄弟のようなロシアに対する憎悪は計りしなおものがあるでしょう。いずれにしても、ロシアのプーチン大統領は危険で、長いこと権力に居座る危険性を、まさに私たちに警告しているようです。

若い頃、ある読んだ本の一節に『どんな立派な人であっても、長いこと権力に座にいると狂ってしまう。毛沢東、ゴルバチョフしかり。一般人であればなおさらである・・・』と書かれていて、人間とは所詮浅薄で哀れな動物とは思っていましたが、プーチンは、そもそもが怪しい人間。その彼が長いこと権力の座に居座れば当然のことであったのか・・・と考えています。

いつになったら、世界中の皆が幸せを享受出来るようになるのか・・・それは、たかが村単位の小さな集団であっても、些細ないざかいがありまとまりません。何とも寂しいことと思わざる日々です。

2022年幕開け 思いがけないご縁

2022年年賀状

昨年暮れバタバタしていたので、年賀状も出さずじまい。しかし、親しい方々から年賀状が元旦から届くので、いそいそと郵便局が開くのを待って年賀状を製作、取り急ぎ出しました。

父が存命中(昭和60年正月2日没)には、暮れの押し迫る26日頃から、座敷にこもり一枚一枚筆で丁寧に書いていた・・・こんな父を想うと、何と豊かな人間であったと想い返しながら、自分の至らなさを反省しています。

父の絶筆 亡くなる5時間前の書

小原宗鑑禅師より頂いた手紙の一説

正月三日、こんな巻紙の美しい手紙を頂きました。くれた人は小原宗鑑禅師。昨年5月縁あってお会いする機会があり、しばし、いろんなお話をし、昨年暮れ、何か忘れていたよな・・・と、私の削った竹楊枝を数本送りました、そのお礼の手紙でした。

小原宗鑑禅師は、2011年の東北大地震の際、居ても立っていられず、雪舞う被災地にて鎮魂の祈りを捧げ歩いたことでメディアでも大きく取り上げられた有名な禅師であり、まだ若き方であります。

竹楊枝に私の脆弱な現在の姿を嘆きながらの手紙を添え送ったのですが、こんなお手紙を頂き、何だか忙しさで荒んだ心が洗われるようでした。

2011年4月被災地にて 祈り 小原宗鑑禅師 (ネットからの抜粋)

お手紙のほかに、小原宗鑑禅師の上の写真に刺激され、仏道に入った佐藤紹稟さんの書いた本『雪のあかり』送って下さいました。

そんなわけで、その本を三日の日には読ませて頂きました。最近、親鸞聖人の”歎異抄”が妙に引っ掛かって、倉田百三著”出家とその弟子”を読んでいただけに、何とも不思議なご縁に感謝しています。美しい言葉で綴られていて、これが本物!と、これまた新年より有難く心引き締まる想いです。

佐藤紹稟著 月あかり

5月15日 我が家で 91歳の母と宗鑑禅師 

2021年 暮れ

コロナ禍2年目の2021年も明日で幕を閉じます。何はともあれ、何とか無事に年を越せることは、何よりなことなのでしょう。今日は新しい年を迎えるべく神棚を綺麗にし、床の間に南天を生け込み、鏡餅をお供えしました。

神棚
床の間

コロナ禍の1年を振り返りますと、春先から秋まで、木曽の静かで豊かな自然を満喫していましたが、秋から暮れまでの終盤は、納期に追われ久し振りにバタつきました。

今まで好き勝手な納期のない気ままな仕事をしてきただけに、多くを反省し学ぶことになりました。とはいっても、漆の乾きもありますので、納品は年明けの初荷にして頂きました。

そんなわけで、これまでいかに我儘な仕事をし、よくここまでやってきたとある意味感心しています。

今年も多くの知らない皆様との出会いがあり、また皆様に支えられ助けられてきたことをしっかりと認識感謝し、新たな年を迎えたいと考えています。

ありがとうございました。

晩秋・・・

新型コロナウイルスが、何故か急激に静かになってきた・・・。100年に一度のパンデミック、大変な経験をしていますが、これも私の人生にとっていい機会であったと、今は前向きにとらえるしかないと考えています。

11月4日 秋を満喫すべく 開田高原 地蔵峠 からさわの滝

土と炭、更には藁を混ぜた土壁。新しく塗り直したようでなく昔のままの壁のように仕上がり、実に嬉しい。入れた炭は、炭師と呼ばれる偉人・・・異人・・・原伸介氏の手によって焼かれ、白炭を微細なパウダーにしたものを使う。これが実に素晴らしい。調湿、消臭効果あり、この部屋は良い磁場となりました。

9月24日 友人と裏山に入り 人生で二本目の松茸

犬も歩けば棒に当たる!

ザクっと写真で振り返ると、コロナ渦ならではのことをし、生きている豊かさをある意味満喫できたような気もしています。

生きるということ・・・

世界中を見回すと、このパンデミックによって様々なことが見えてきたような気がしますが、あがいても仕方のない時もあります。そんな時、その時しか出来うることをするしかありません。経済的には、当然ピンチ!しかし、何とか、そこを精神的に打撃を受けないように越えていかなくてはならない。

世界中の人々が幸せに!・・・

今の世界を見回すと、さまざまなな所で凄惨な紛争が起き、また食べることさえ出来ない貧困生活を送らざるを得ない人々がいます。先日、施された善意を次の人に回すと皆が幸せになる、という1人の少年の提唱が、一大ムーブメントとなる。とい映画を観ました。それは、出来そうもないことを三人の人に施し、それを受けた人はまた三人の人に回してていくのだという。こんな幸せの連鎖が出来たら、ホント少しでも、幸せな世界に近づくのだが・・・と思いました。

5月

裏の公園から見る 鎮守の杜

高齢者へのワクチン接種が始まったが、なかなかコロナが収束する様子はありません。東京オリンピックも、2ヶ月をきったのに、この状況で、まだ開催するのだという。私的には、最悪を想定しての決断が必要ではないかと思います。

お客さんも来ないし、恒例の漆器祭もなく、今年も、たっぷり時間だけはあると言う感じの毎日で、これはこれで仕方ないことと、たかを括って、武士は食わねど高楊枝を装うしかない。笑だか涙だか、まあ仕方ない。

そんなわけで、昨年暮れのリフォームの際、白木の建具を作ったので、ようやく暖かくなり漆を塗って仕上げ、庭の苔は、しっかり根付いてくらたようで、見事な色合いを見せてくれている。

漆塗り建具
飛び石の隙間にびっしりと苔がついてくれました。
苔を探し歩いていたら、こんな苔が・・・何でも、苔の花だという。

まあ、そんなわけで、とりあえず心豊かに生活しています。

コロナ禍の楽しみ

4月に入り木曽でもすでに桜が咲きまさに春爛漫です・・・と、言いたいところですが、コロナ禍2年目を迎え、また違った楽しみ方を見つけるべく、庭づくりに励んでます。イメージは茶庭いわゆる露地ですが、まあ創作茶庭といったところです。

導入
枝折戸を開く
飛び石
苔むした水鉢と様々な甕を配し、その下には那智黒石?を敷き詰めた
かつて親しいお客様から頂いた陶器製の灯籠
ちょいと川石を頂いて・・・自然石ならではの面白さか・・・

こんな感じの庭になってきましたが、枝折戸も本来竹だけで編んでいくものですが、あくまで創作茶庭ー露地、こんなものでいいでしょう。

庭を造っていると手足動かしながら、様々なことを考えています。それ自体が何だか気持ちがいい。こんなコロナ禍の楽しみ方もいいかと考える共に、それだけの年を重ねてきたことを実感しています。

コロナ渦ならではの楽しみ方を見つけること・・・それが今現在を生き抜く上で最も自分にとって大切なことのように思います。まだまだ捨てたもんじゃない!

春!小鳥のさえずり・・・

彼岸明け、朝散歩をしていると楽し気な小鳥の声が耳に飛び込んできました。まさに春到来です。コロナ禍でも、季節はちゃんと巡ってきます。3月21日、全ての都道府県で非常事態宣言が解除され、まだ新型コロナウイルスの終息は見通しはたちませんが、それでも、希望をもって明日につなげなくたはなりません。

私は物創りのはしくれです。先日、友人が来て、『今の若者のなりたい職業の一番は、サラリーマンだってよ。』と言って呆れていました。確かに、私たちのような不安定な自由業の物創りにとって、毎月安定した収入を得ること出来れば、どんなにありがたいことか・・・これは肌身をもって感じていますが、この今の若者の現実を知るのつけ実に寂しいことかと思いました。

小鳥の声を聴き、川の音を聴くと、思わずかつての小学校の校歌のワンフレーズを想い出す。

山路遥かに雲浮かび

行こう岸辺に水の音 

朝は小鳥の声にあけ 

夕べは川の子守歌 

楢川楢川わがふるさと 楢川楢川わがふるさと。

*かつて、木曽平沢は楢川村であり、平成の大合併の際、塩尻市に統合されました。

嘆くよりユーモアを!

厳寒の木曽平沢

昨日、11都府県において非常事態宣言が出された。今年も昨年同様の年を過ごすのかと思うと、さすがに気が重い。

今更のようだが、何故台湾やニュージーランドのように、まずは感染者をゼロにするという島国ならではのコロナ対策をしなかったか?そこが残念でならない。

台湾やニュージーランドもトップは女性だ。どうも、男性より女性の方が諸々の忖度なしに白か黒かの二者択一の選択が出来るということではないか!?との話もあるが、日本の政府の姿勢を見ると、7月、ただ闇雲にGo toトラベルを推し進めたあげく感染を広めていった人災の様相は歪めない。

気は重いが、これまた何とか笑ってやり過ごすしかないようだ。

『嘆くよりユーモアを!』

凍てつく自然は、美しく綺麗だ。

2021年の幕開け リフォーム 温かな部屋

あけましておめでとうございます。昨年は、コロナで明け暮れ大変な年でした。そして、今年も、まだ連日新規感染者の数は増え続け、いまだ先が見えない状況が続いています。全くやりきれませんが、こんな時であるからこそ、今おかれている時代と世界を考える良い機会だ!と、腹を括るしかないようです。

昨年11月、作品展最中、90歳になる母の入院騒動があり、無事10日ほどの入院で無事退院できたのでずが、木曽の寒さは尋常ではないので、家のリフォームをしました。

まずは、廊下の二重サッシを依頼をし、次に煙突付きの北海道仕様のストーブを手に入れ、部屋の断熱効果をもたすためにあれこれと・・・。

北海道仕様のストーブ、、、コロナ製
建具が出来上がってきたのが27日。さすがにはめ込んだら塗るのが面倒で・・・春になったら漆を塗って完成予定。テレビは壁掛け金具で吊るす計画でしたが、吊り金具がネット注文したがいまだ届かない・・・ネットフリックス、アマゾンプライム、YouTubeの動画が見放題。時代は確実に便利に進化しているけど・・・。

庭側、今日元旦の冬景色。
このストーブは、ヤオフクで信じられない値段で手に入れました。

こんなことをしていたので、今年の正月は自宅でゆっくり過ごしています。

本年もよろしくお願いいたします。

作品展終了

10月21日からの作品展、昨日11月16日をもって無事終了しました。今回は最終日を含め、搬出までの3日間の東京滞在(途中10月30日31日、11月1日在廊)となりました。東京でまたコロナ感染者が増えているので夕飯はコンビニ弁当を食べ、友人等と会食することもありませんでした。少し寂しい気もしましたが、東京滞在中には、大勢の友人知人お客様が来てくれ、マスクをしながらも喉がかれるほど楽しく過ごさせて頂き、こんな一期一会の出会いに皆様から元気と勇気を頂き、声をかけて頂いた友人のギャラリーオーナーに感謝するばかりです。ありがとうございました。

今回は、訪名簿にコメントを残していただいたので、今日はそれを振り返っていました。いろんな方がいて、それぞれ話していたことが思い出されることは実に嬉しく楽しい。記念に抜粋掲載しておこうと思います。

美しい字にうっとりです。 三重県の知人が連絡してくれ観にきてくれました。
方言丸出しの私に丁寧なお言葉で、とは・・・何だか嬉しい。2年前にきてくれたお客様
羽根木の森ギャラリーの閑静な佇まいを賞賛すると共に、
ディスプレイにこだわった甲斐がありました。
生きることも死ぬこともなかなかね〜と話していたら・・・ミステリー作家 友人の旦那
今夏、木曽の店を訪ねてくれた若き家族。
小学生の2人の女の子達が書いてくれました。子供は純粋に可愛い。
コロナ禍ならでは・・・頑張るか! 雑誌編集の物書き友人
幼なじみらしいコメント。
皆何より元気で無事を私からも祈ります。
率直に嬉しい! 高校時代同期の友
最終日の最後に来てくれた来訪者。ちょっとプレッシャーをかけたらこんな感想を。
さすが放送作家・・・持ち上げるのがうまい!

まだまだありがたく面白いお言葉を残していってくれましたが、作品展をやるなら、こんな風に楽しみたいし、今後の制作と生きる糧を頂きました。

重ね重ね御礼申し上げます。ありがとうございました。