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昨年暮れバタバタしていたので、年賀状も出さずじまい。しかし、親しい方々から年賀状が元旦から届くので、いそいそと郵便局が開くのを待って年賀状を製作、取り急ぎ出しました。
父が存命中(昭和60年正月2日没)には、暮れの押し迫る26日頃から、座敷にこもり一枚一枚筆で丁寧に書いていた・・・こんな父を想うと、何と豊かな人間であったと想い返しながら、自分の至らなさを反省しています。
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父の絶筆 亡くなる5時間前の書
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正月三日、こんな巻紙の美しい手紙を頂きました。くれた人は小原宗鑑禅師。昨年5月縁あってお会いする機会があり、しばし、いろんなお話をし、昨年暮れ、何か忘れていたよな・・・と、私の削った竹楊枝を数本送りました、そのお礼の手紙でした。
小原宗鑑禅師は、2011年の東北大地震の際、居ても立っていられず、雪舞う被災地にて鎮魂の祈りを捧げ歩いたことでメディアでも大きく取り上げられた有名な禅師であり、まだ若き方であります。
竹楊枝に私の脆弱な現在の姿を嘆きながらの手紙を添え送ったのですが、こんなお手紙を頂き、何だか忙しさで荒んだ心が洗われるようでした。
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お手紙のほかに、小原宗鑑禅師の上の写真に刺激され、仏道に入った佐藤紹稟さんの書いた本『雪のあかり』送って下さいました。
そんなわけで、その本を三日の日には読ませて頂きました。最近、親鸞聖人の”歎異抄”が妙に引っ掛かって、倉田百三著”出家とその弟子”を読んでいただけに、何とも不思議なご縁に感謝しています。美しい言葉で綴られていて、これが本物!と、これまた新年より有難く心引き締まる想いです。
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5月15日 我が家で 91歳の母と宗鑑禅師