中尊寺に奉納

夢と想いは叶うものです。不思議です・・・

10月28日、かねてより中尊寺金色堂建立900年に際し創ってきました金色堂内陣巻柱に描かれていました蒔絵観音菩薩菩薩像『円光仏に想う』と題した額装絵を奉納してきました。

10月28日当日は、藤原秀衡公のご命日で、法要前に中尊寺本堂で奉納、法要。さらには金色堂内で一般客がお参りする中、ガラス張りの中で奉納した額装画を立て、ご焼香させて頂きました。想像もしていなかったご配慮にありがたく感謝するばかりです。金色堂内に入ると、藤原清衡公を始めとした三代のご遺体が安置されているだけに独特な静謐で不思議な空気感を感ずることが出来たことは感動でした。

私のような一介の漆職人が、この国宝第一号に選定され、漆の館としての贅を尽くした最高峰に足を踏み入れること自体がありえないことですが、こうしたことが出来たことに、とても幸せを感じています。

額装画の裏板には、密かに書いた言葉を書き込み封印しました。何を書きしるしたかは内緒。笑

亡くなった父、尊敬する師、また友人、知人、94歳になるまだ健在の母、さらに生きている世界の全ての人間に平穏無事であることを祈るばかりです。

今回で、中尊寺には4回目の参詣となりましたが、様々なご縁が繋がり、こうしてご奉納が叶ったことに、あらためて皆々様に感謝しています。

合掌

中尊寺金色堂 円柱仏 蒔絵

昨日投稿した厨子を作ったら
美大の後輩が
自分で描いた中尊寺金色堂の円柱仏の蒔絵の手板が
そのまま入ってしまった。

こんなこともあるのよねー
と、結局5年ほど我が家に
安置されていました。笑

平安時代の蒔絵は金粉自体が粗いので
重厚な研ぎ出し蒔絵となった。

ちなみに、私の尊敬する恩師である
亡き大場松魚先生は
昭和38年の中尊寺大改修の際
漆工部門の主任として
この仕事に関わった。

ご縁とは、実に不思議です。